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木曜日

東洋の思想




『戦国策』の「武王」について


 木曜日は、東洋の思想です。今日は、『戦国策』の「武王」について、という題です。
 『戦国策』は、古代中国の戦国時代の、国と国との争いの様子を描いた書物ということです。古代中国には、戦国時代があったのです。天下が統一されなければ、時代は戦国時代となるわけです。
 『戦国策』の「武王」という章の中には、秦の国の武王が登場します。そして、その武王の臣下も登場します。国と国との争いを描く話の中には、王様と臣下との存在は欠かせないものであるということです。なぜならば、国を動かすための主導権は、その国の王様が握っているものだからです。戦争を起こすことを決めるのは、その国の王様である場合が多いのです。
 『戦国策』という書物は、戦争について考えるために役立つ書物です。また、兵法の戦略を考える場合にも、参考となるような内容が含まれています。しかし、『戦国策』という書物の読み方としては、歴史の本としての読み方も考えられます。中国の歴史書であると考えて読むのです。『戦国策』は、事実に基づいて書かれた書物であるので、それは、歴史的事実を知るための、貴重な資料であるとも考えられるのです。そして、『戦国策』の中に登場する国の王様も、その臣下も、気を引き締めて、戦略を議論しています。時代が、国の一大事であるのです。国が動く時であるのです。その国の歴史を、王様と臣下が作ることになるのです。つまり、王様と臣下とは、戦争に対する決定権を持つ主要人物であると同時に、歴史を動かす主要人物でもあるというわけです。中国の歴史は、王様と臣下とが議論の上で決定しながら形作られたものである、ということです。
 つまり、中国の歴史が、実際にどのような過程を経て作られるものであるのか、ということを、『戦国策』によって、詳しく知ることができるのです。『戦国策』の中には、人物が多く登場するので、具体的に、歴史の変化の原因を探ることができます。つまり、具体的に、「あの時、あの場所での、あの人物の、あのような行動が原因で、歴史が変わった」という部分まで考えることができるのです。
 『戦国策』の中に登場する人物の主要人物は、王様と臣下です。では、その主要人物である、王様と臣下の行動だけが、歴史を作ると、考えられるのでしょうか。確かに、『戦国策』を読めば、王様と臣下とが、国を動かし、そして歴史を作っていると思えるものです。しかし、王様と臣下も、私たちと同じ人間であることが分かるのです。『戦国策』を読めば、王様という人物も、生身の人間であることが理解できるのです。王様は、特別に変わった人間ではないということです。王様も、人間であることに変わりないのです。一般の多くの人々は、王様という人間がどのような人間であるものか、想像することもできないものです。しかし、『戦国策』を読むことで、王様の行動を知ることができます。王様を身近な存在として感じることができます。そして、王様がとった行動の理由も考えることができるのです。王様の行動の動機です。王様が歴史を動かす主要人物であるということです。そしてその、歴史を動かす王様の、行動の原因、理由、動機というものが分かるのです。そのことによって、歴史を動かす原因、要因となるものが、何であるのかを考えることができるのです。
 それは、私たちの未来を予測することにも関係があることです。歴史の流れをつかむ、ということです。人間は、将来に対して、不安を持つものです。それは、未来を知ることができないからです。では、未来を知る方法はないのでしょうか。人間は、未来を正確に知ることはできません。しかし、歴史の流れを考えて、未来を予測することはできるのです。歴史の流れを、未来の予測に役立てるのです。「流れ」というものは、因果のことです。原因と結果の結び付きが、「流れ」なのです。そのような、「流れ」をつかむためには、原因と結果の、両方を考えなければなりません。物事の結果には、何事も、原因が存在しているものです。そのため、原因を理解することで、「流れ」をつかむことが可能となるのです。そして、歴史の流れをつかんで、人間の未来や、自分の将来を予測するのです。「原因」が現在にあたり、そして、「結果」が未来にあたるというわけです。
 何の理由も原因もなく、ただ結果だけが起こる世界であれば、『戦国策』を読む必要はありません。しかし、自分の未来を自分の手で変えたいと思う人にとっては、『戦国策』を読むことは役に立つことです。なぜなら、『戦国策』を読むことで、国の歴史を左右する原因となるものについて、理解できるようになるからです。私たちは、国の中に住んでいるのです。そのため、国の歴史の流れを予測できる人は、自分の将来の生活も、自分で考えることができる人なのです。未来を予測することなどできない、と考える人は、自分の将来を運命に委ねることになります。しかし、自分の将来は自分で決定したいと考えれば、歴史の流れを理解しなければなりません。
 『戦国策』に登場する人物たちは、そのまま、歴史を動かす主要人物であるのです。そのため、その主要人物の行動を理解することで、国の歴史が作られる背景を理解することができるのです。主要人物の動きと、歴史の動きとが、重なっているのです。そして、非人間的な動きと思われる、歴史の動きの裏には、実は人間的な動きがあったと理解できるのです。具体的には、歴史を動かす原因は、王様と臣下であった、ということです。そしてまた、さらに、王様と臣下の行動の原因も考えることができるのです。原因の原因ということです。原因には、さらに原因を考えることができるのです。つまり、王様の行動の原因には、臣下の行動があり、そして、臣下の行動の原因には、民衆の行動があったのではないか、などと考えられるのです。人間の行動には、同じく、人間の行動が重なり合っていたわけです。人間の行動の原因には、人間の行動があるということです。そしてさらに、人間の行動の原因となるものに、「策略」というようなものを考えることができるのです。策略によって、人間が動く、ということを、『戦国策』を読むことによって理解できるのです。つまり、歴史が動く原因となるものとして、王様、臣下、民衆、策略、といったものを挙げることができるのです。








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