日曜日
時事ニュース
ASEAN憲章調印について
日曜日は、時事ニュースの日です。今日の題は、ASEAN憲章調印について、です。東南アジア諸国連合が、ASEAN憲章を調印しました。
ASEANは、これまで、固い結束のある連合組織ではなかったと考えられます。ASEANは、緩やかな関係の連合体だったのです。それが、ASEANで共通の憲章を守ることによって、連合体の結束が強められるのです。そのため、ASEANにとって、ASEAN憲章を調印したことは大きな意味のあることです。ASEANは将来に向かって、益々、連帯組織を強める方針をとります。ASEANに加盟する国は、お互いで力を合わせて、ASEAN全体の国の発展を目指すべきなのです。
ASEAN憲章の内容としては、まず、内政不干渉と、意見の全会一致の原則を尊重します。ASEAN諸国は、相互の国で他国の政治に介入しないのです。ASEAN諸国では、内政の干渉を禁止するのです。それぞれの国は、国内で様々な問題を抱えているものです。政治的な問題を抱えていない国はありません。そして、国と国とが関わり合う中においても、様々な問題が発生するものです。政治の問題は尽きることがありません。そのような政治問題は、あくまでも、それぞれの国において解決するべきである、という考え方です。ASEAN諸国の政治問題を、ASEAN全体の問題として解決を行わないのです。ASEANに加盟する諸国は、相互に節度ある関係を保つべきなのです。ASEANは、連合体としてまとまっているのですが、しかし、それぞれの国の主権を尊重しなければならないのです。ASEANは、お互いの国が持っている権利を尊重しあうべきなのです。そのため、内政不干渉の原則は保持されるべきなのです。ASEAN諸国は、国力を見た場合、平等ではない現実があります。ASEAN諸国には、国力の格差があるのです。もしも内政干渉が許されるのであれば、強い国による、弱い国への侵略の事態を考えることができます。それは、弱肉強食の関係になります。内政干渉によって、ASEANの中では、強い国が利権を増長させ、弱い国が強い国の言いなりになる事態を予想することができます。内政干渉が許される場合、強い国にとっては有利に働きます。しかし、内政干渉は、弱い国にとっては不利に働きます。内政干渉は、強い国を保護するような事態を招きます。内政不干渉の原則は、弱い国の権利を守るのです。弱い国が強い国に攻め滅ぼされることを、内政不干渉の原則が防ぎます。ASEANは、国力に差のある国々で構成されています。内政不干渉の原則によって、ASEAN諸国の主権の平等が守られるのです。ASEAN諸国の、一つの国が持つ主権の力は、他の国の主権の力と平等である、という態度です。内政干渉によって、強い国の主権ばかりが認められるようであってはなりません。内政不干渉の原則は、意見の全会一致の原則とも関係があります。意見に反対する国がある中で、意見を強行採決すれば、他国の内政干渉につながる恐れがあります。ASEAN各国は、それぞれの国で利害が異なります。ある一つの国の利益だけのことを考えてはなりません。ASEANは、ASEAN全体の発展のためにあるものです。ASEANを私物のように考える態度は改めるべきです。ASEANは、ASEAN連合全体のために組織されています。ASEANに加盟する各国は、自分の国の利益だけを考えるのではなくて、全体の国の利益を考慮するべきです。ASEANの中の一部の国だけの利益を守るような意見を採決するべきではありません。ASEAN諸国は、共存する必要があります。ASEANの中の一部の国が勝手な行動をとれば、全体の国で共存することができません。意見の全会一致の原則に従わなければ、各国の間で騒乱が起こります。ASEANの諸国間で、争い事は避けるべきです。ASEANの中では、騒乱を起こす必要性がありません。ASEAN各国の主権は平等です。騒乱は、差別する態度から起こります。そして、騒乱は、自分の国の命令に相手の国を従わせようとする態度を持っています。それは、内政干渉の態度です。ASEAN諸国の持つ主権は、平等です。平等な主権の関係の中では、国の間で支配と服従の関係はありません。主権は平等であるため、意見の全会一致の原則は保障されることが当然です。ある国の賛成か反対かの態度によって、ASEAN全体の意見が左右されてはなりません。主権が平等なので、それぞれの国の一票の持つ価値も平等であると考えられるのです。ある国の一票が、その他の国の五票分の価値を持つようなことは認められません。意見の全会一致の原則には、ASEAN諸国のそれぞれの国の主権を尊重する態度があります。ASEAN諸国の中の、強い国も弱い国も、それぞれの国の持つ主権は平等なのです。
そして、ASEAN憲章は、民主主義の姿勢を尊重します。ASEANは、独裁的支配を拒否します。民主主義の姿勢は、人間の自由と個性を認めるものです。民主主義であるため、民衆の立場に立った政治を行うのです。そのため、ASEAN憲章を承認する国は、民主政体をとるべきであると考えられます。ASEAN憲章を承認して、ASEAN連合に加盟するのであれば、その国は民主主義の政治を行うべきです。ASEANに加盟をしながら、独裁制の政治を行うべきではありません。しかし、ASEANの加盟国が独裁制の政治を行っている場合であっても、ASEAN憲章では内政不干渉の原則をとるので、ある国の独裁制の政治を、他の国では止めることはできません。ASEANは、内政不干渉の原則をとっています。ある国が独裁制の政治を行うか、それとも民主制の政治を行うのかは、その国の内部の問題です。他の国が、無理矢理に独裁制の国を民主制の国に変更することはできません。その国はその国なりの主義主張を持っています。その国なりの主義主張を尊重する態度が内政不干渉の態度です。しかし、内政不干渉の態度が強すぎれば、ASEANの連合体としてのまとまりがなくなってしまいます。度を越した内政不干渉の態度は、ASEAN憲章を無意味なものとします。全ての事柄に内政不干渉の原則が優先されるのであれば、ASEAN憲章を特に守る必要がありません。それでは、何のためのASEAN憲章であるのか分からなくなります。ASEAN憲章は実際に守られてこそ意味のあるものです。そのため、ASEAN憲章が民主主義を尊重するのであれば、ASEANの加盟国は民主主義を大切にするべきです。
今回のASEAN憲章の調印は、ASEANの連合体にとって進歩となるものです。ASEAN連合には未来があります。ASEANの進歩は今後も止まるものではありません。日本はASEANの加盟国ではありません。しかし、日本とASEANとの関係は非常に重要なものです。ASEANの発展の勢いは、見過ごすことのできないものです。ASEANに将来性があることは確実なことです。それは今回の出来事を考えれば理解できることです。ASEANは今後、日本だけでなく、世界中の国々が注目する存在となるかもしれません。今回の出来事は、ASEANの進歩の歴史の中の小さな一歩に過ぎません。まだまだASEANは、これから成長することが予想されます。ASEANの動きには今後とも関心を持ち続ける必要があります。日本は、アメリカやヨーロッパのことだけを注目していれば、それで世界全体のことを理解できると考えるべきではありません。東南アジアにも強い勢力の存在があります。ASEANが力を合わせてその能力を発揮すれば、ASEANは世界から大きな注目を浴びることになります。現在、日本もASEANを注目しています。ASEANは憲章を調印することによって、世界に強い存在感を示しました。
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